第30回「比叡のこころ」講座(天台宗総合研究センター主催)が2月7日、池坊短期大学こころホールにおいて行なわれ、京都教会から約30名の会員が拝聴しました。
『困難をくぐりぬける』という講題で延暦寺観明院住職の宮本祖豊師が約45分間登壇しました。自身が行なった千日回峰行や十二年籠山行(じゅうにねんろうざんぎょう)の体験、比叡山での様子など動画も交えながら親しみ易く語りかけました。比叡山の修行は最も厳しいと言われ、行不退(ぎょうふたい:一度、行に出たら退いてはいけない)であることから、さまざまな困難を乗り越え達成出来たと述べました。
講義のあとは対談形式で僧侶になるまでの経歴や十二年籠山行に入るまでの好相行(こうそうぎょう)について語りました。
目標をもって歩むと壁が出てくるとし、心が入れ替わらない限りその壁は乗り越えられないと自身の病気を通して克服出来た体験を報告すると、会場からは驚きの声も上がりました。そして『誠実』であることの重要性を述べ、困難をくぐりぬけるには、ご縁・自力・他力・神仏のご加護を頂くために『誠実に徳を積むことが大切』だと締めくくりました。
参加した会員からは 「善きご縁を結ぶには、いかに誠実であるかが心に残りました」「今頂いているお役に覚悟を持ってのぞみ、誠実に生きたいとあらためて思いました」「これだけの大偉業を成し得た人の言葉には説得力があり、有難い気持ちになりました」「誠実な生き方を佼成会の教えに当てはめると、常に心田を耕し、生かされて生きている事への感謝を忘れず、思いやりの心で人に触れ合う事では無いかと思いました」「比叡山の生命がけの修行に感銘を受けました。本当に不惜身命の世界があるのだと、信の強さに感動致しました。私も少しでも身を惜しまない修行をさせて頂きたいです。そして自分自身の信をもっともっと深めていきたいです」など多くの喜びの声がありました。