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第26回「比叡のこころ」講座

 2月26日、第26回「比叡のこころ」講座(天台宗総合研究センター主催)が南区の龍谷大学響都ホール校友会館で行われ、京都教会の会員も多数参加しました。

 今回は三千院門跡御門主の小堀光實師が「平和のための宗教間対話とは―比叡山宗教サミットを通じて―」と題し、講演を行いました。

 1部の講演で小堀師は「戦争は人の心の中に起こる疑惑と不信であり、人々の生活と風習を知るのが大事であること。宗教は杖であり、心の拠り所であること」と説きました。また、師が十歳で比叡山に上がられた時のお座主様に「生き物の命を絶ってはならぬ」と教えられたことが60年経った今でも一番心に残っていると紹介。生き物の命を絶ってはいけないからこそ、食する時にその命を無駄にせず、活かすためにおかげさまをお返しすること、それが生活だと述べ、国際問題から日常生活に至るまで、心の持ちようを分かりやすく解説されました。そして、幼い頃に受けた感動がいかに人生を左右し、大事な教育であるか、宗教に触れることが何とありがたいことかと結ばれました。

 2部は小堀師と天台宗総合研究センターの吉澤健吉研究員の対談が行われました。

吉澤研究員は比叡山宗教サミットの歩みで「東のアッシジ、西の比叡山」の平和祈祷を紹介。東はローマ法王の呼びかけのみに対し、西は比叡山の呼びかけで5つの団体が所属している点を強調し讃えられました。しかも比叡山は主役にならず、自分の手柄にしない点が素晴らしいと述べ、その中で立正佼成会にも触れ、接遇、受付、案内などの黒子役に徹していることを讃えられました。

 参加した会員からは、「会場で男性と女性のパートに分かれて合唱したことが、単に講演を聞くだけではなく、共に参加して一体感を味わった。これも平和への道だと感じた」、「宗教を杖に例えて下さいました。何度も心が折れそうな時、杖を体に引き寄せ握りしめて、崩れ落ちることなく今まで歩んで来ました。私にとって開祖さまから頂戴した『み教』は大安心な杖です」などの感想がありました。