かめおか宗教懇話会(会長:岩田昌憲 丹波國一之宮 出雲大神宮宮司)は7日、大本本部みろく会館3階ホールにおいて記念講演会を行ないました。かめおかこころ塾を兼ねるもので、今回で第72回を数えます。京都教会からも亀岡支部会員を中心に数名が参加しました。
開会にあたり、岩田会長は能登半島震災の支援、ロシアのウクライナの戦争終結、イスラエルのガザ地区への紛争終結への祈りの言葉を述べました。
記念講演会の講師として吉澤健吉氏(京都産業大学日本文化研究所客員研究員)を迎え、「比叡山宗教サミット草創期のこと―メディアの立場から―」と題し、90分の講演が行われました。
大本教の廣瀬靜水師(世界連邦日本宗教委員会特別顧問)は大本を超えて宗教協力に邁進されたとし、比叡山宗教サミットに至るまでのエジプトの「シナイ山合同礼拝」がそもそもの始まりだったと紹介しました。葉上照澄大阿闍梨を団長とした日本の超宗派使節団がエジプト訪問、サダト大統領と会見を果たしたことをきっかけに、1986年にローマ法王ヨハネ・パウロⅡ世のよびかけでアッシジにおいて「諸宗教者による平和のための祈り」の国際大会が開催され、その精神を比叡山に引き継ぎたいと1987年、比叡山開創1200年記念の年に第1回「比叡山宗教サミット」に至ったと開催までの道のりを振り返りました。
当時の天台座主、山田恵諦猊下とも何度もふれあい、山田師の「比叡山宗教サミットを能舞台にたとえるなら、天台宗は背景の松であり、舞うのは諸宗教のみなさんなのです」と天台宗が陰役に徹する言葉と合わせ、立正佼成会の庭野開祖が「私たちの教団は黒子であれ」という言葉も紹介。宗教協力の神髄を分かりやすく、メディアの立場から講演されました。
最後に出口眞人 社会福祉法人愛善信光会理事長が「宗教サミットの際は司会を担当し、諸先生方のお名前も拝聴し懐かしさを感じました」と述べ、締めくくられました。