11月19日、京都市国際交流会館イベントホールにおいて国連公開講座(主催:日本国際連合協会京都本部)が行なわれ、京都教会から壮年部長並びに渉外部長・副部長が参加しました。
「混とんとする国際情勢~国連と日本の外交~」と題し、元外務事務次官の藪中三十二氏による講演と同志社大学グローバル・スタディーズ研究科准教授の三牧聖子氏との対談があり、多くの聴衆が耳を傾けました。
藪中氏は太平洋戦争中にそれまで存在していた国際連盟がこの戦争を防げなかったことからアメリカが国連憲章の案を作り、戦後間もなく世界の平和と安全を維持することを目的として創設されたと、その歴史を解説しました。しかし近年、国連の機能不全と言われるのは主要国の1つであるロシアが戦争を起こしたことであり、この10年、世界は軍備拡大の一途を辿っているとしました。そのような国際社会の中で日本は核なき世界を目指し、国連の必要性を訴え続けるべきだとし、国連を活用していくことが大事だと唱えました。
また、アメリカの次期大統領であるトランプ氏が大勝した背景、就任後の世界情勢、アメリカと北朝鮮の関係など幅広く解説し、その中での日本の役割はトランプ氏に追従して世界から孤立するのではなく、堂々と平和のために交渉する必要があると述べました。
今年のノーベル平和賞に日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が受賞したことにふれ、日本人が忘れていたことを世界は見てくれていたとし、日本人はもう一度日本の良さに気付くべきだとしました。
その後の三牧氏との対談でも日本外交のあるべき姿を述べ、参加者からは多くの拍手が送られました。